お気楽オーディオキット資料館 3712952


ダンピングファクターあれこれ

1:ヒロ :

2023/09/11 (Mon) 22:00:40

最近ちょっと気になってダンピングファクター(DF)について調べています。DFが10でも10000でも変わらないという論文もあれば、それは迷信でスピーカのインピーダンス特性と合わせて考慮しなければいけないといった主張もあるようです。
 ところでヘッドホンでも同じことがいえるのかなあ~っと。というのも、ヘッドホンはスピーカと違って耐入力が低いですから、いつもは保護用に直列に数10~100Ω程度の抵抗を入れています。そうなると、DFは簡単に1以下になってしまいます。それで音が悪くなっているとは全然思えないのですが、やっぱり影響あるのかなあ~?
2:ヒロ :

2023/09/12 (Tue) 00:28:58

もともとDFが議論されるのはスピーカのダンピング特性(不要な振動を抑える)だと理解していますが、そもそもスピーカのエネルギー変換効率が低いので影響あるのかな?変換効率は一般に数%(3%以下?)のようなので、たとえDF値が無限大とゼロの場合と比較しても、ダンピング特性の変化は最大でも数%以下で、他の要因も考えるとほとんど無視できるような差かもしれません。となると、ダンピング特性に関してはDF値って定量的にはそんなに意味がないのかなあ~っと。
 どうやったら実験的に確かめられるだろうか?頭の体操だなあ~。
3:cubey :

2023/09/12 (Tue) 21:23:16

ヒロさん

ダンピングファクターを可変というとトラ技でもありましたね。調べてみると2011/6〜7でした。しかし、今回のヒロさんの疑問とは方向性が少し違うようで、電流駆動アンプの方へ行ってますが。
ダンピングファクターによって実際のスピーカーの挙動がどう変わるか?音は?ということですよね。
可変にするために帰還ループの中にスピーカを入れると、ダンピングファクターの違いを聴いているのか帰還ループによる変化なのかわからないですからね。確かにそちらも興味深い方向ではありますが。スピーカーケーブルの影響を避けるために使うという方向性もありますしね。トリオでしたっけ?
4:ヒロ :

2023/09/12 (Tue) 23:09:04

もともと、ダンピングファクターを気にしだした理由は現状のシステムの配線抵抗が大きいためです。というのも、スピーカやアンプの切替に何個も機械リレーを通過して、さらにそれほど太くもないケーブルで取り回しをしているため、おそらく配線抵抗は1Ω程度はありそうな状況です。そのような環境でインピーダンスが4Ω程度のスピーカを駆動しているわけですから、DF値も4程度と一桁になっている状態です。この影響があるなら、機械リレーを低抵抗な半導体リレーに切り替えるかな~という気もしていますが、どこまでDF値に意味があるのか?というのを定量的に考えてみようというのが発端です。

以前に、使用しないスピーカについてはコーン紙が動かないように端子を短絡すべしという記事をみました。しかし、1%程度のエネルギー変換効率のスピーカの端子を短絡したところで、コーン紙の外力による変動を有意に抑えられるとは思えません(モータのように変換効率が70%くらいあると、モータ端子を短絡したら外力で回すのは大変ですが・・・)。ということでコーン紙のダンピング特性に関していえばDF値そのものは意味がないのかなあ~っと。それに真空管アンプを使用されている方はトランス巻き線があるので必然的にDF値が低くなりますが、あまり問題にされていないですしね。

あとは、DF値が影響しそうなところはスピーカのインピーダンスの周波数特性です。foなどの共振点のややこしいところを除くと、一般に周波数が高くなるとボイスコイルのインダクタンスで周波数に応じてインピーダンスが上昇します。そのため高音だとスピーカの配線抵抗の影響は小さいですが、低音だと影響が大きく出力レベルが小さくなります。ただヘッドホンのインピーダンスの周波数特性を調べてみると、ほとんど一定のようなのでDF値はあまり意味を持たないようです。そのため、過大入力保護のために直列に入れる数10Ωの抵抗があっても影響がほとんどでないと考えられます。となると、普段使いのスピーカのインピーダンス特性がどうなっているかです。これについては測定してみないといけないかなあ~と思っています。
以前にフルレンジ単体で測定したことがありましたが、使用する範囲なら大した変化がなかったような記憶があるのですが・・・。
5:cubey :

2023/09/13 (Wed) 01:18:33

そうですか、ケーブルが発端でしたか。トリオではシグマドライブと呼んでいたそうですがリモートセンシングということでFIDELIXの中川氏が解説されてますね。

http://www.fidelix.jp/technology/remote%20sensing.html

結局、帰還ループの外側のことは出しっぱなしになるのでアンプの出力Zを下げても、ケーブルのZがありますし、改善は限度があるということですよね。私なんかの駄耳ではどこまで聴き分けられるのかという問題もありますし、、。
友人の真空管使いに聞いたことで、昔某有名なマニアが3Dウーファー方式で巨大なウーファーを使っていてパワーが必要なのでそこだけTrのアンプを使ったら超低音でコーンがフラフラ揺れるので、結局マッチングトランスをTrアンプに使ったらピタッと止まって絞まった低音が、、というのでNFBよりもトランスのDC抵抗が効いた?というどっちなんだよって話もありますけどね。
6:ヒロ :

2023/09/13 (Wed) 03:35:55

ケーブル抵抗の影響回避の方法としてはリモートセンシングは真っ先に思いつきました。ご紹介いただいた方法ではなく、もっとダイレクトにスピーカの端子の電圧を計装アンプで検出して帰還する方法です。ただ、配線数が倍(スピーカ駆動2本、センシング2本)になるのと、接続ミスがあれば即座にスピーカを飛ばしてしまいます。それに、配線数が増えると切り替え器が複雑になってしまいます。もっとも、実際に実験したら発振してスピーカを飛ばしたことでしょう。

>マッチングトランスをTrアンプに使ったらピタッと止まって

多分、トランスがHPFになったのでしょうか。アナログ再生だとワウで気持ち悪いくらいウーハが揺れますしね。



7:cubey :

2023/09/13 (Wed) 20:43:10

システムで考えるとケーブルは取り回しの良いものを使いたいですよね。数が増えるリモートセンシングというのは微妙ですね。
あるいは、ヒロさんの解決策になるかはわかりませんが、スピーカーの戻りの線をグランドではなく低抵抗で受けて帰還ループに入れればケーブル配線が増えることなくアンプ側に0.3とか0.5くらいの抵抗の追加と配線で実験出来ます。私もLM3886で遊んでみましたが、フルレンジのせいかもしれませんが意外に安定していてオフセットを気にしなければ十分に使えると感じました。”虫屋の雑記帖”さんのところでFirstwatt F7の回路が紹介されてますね。正帰還を軽くかけた感じですね。
8:ks :

2023/09/13 (Wed) 22:18:56

>”虫屋の雑記帖”さんのところでFirstwatt F7の回路が紹介されてますね。正帰還を軽くかけた感じですね。

こちらをご覧ください。
https://platycerus.hatenablog.com/entry/2020/12/23/155256

音の感想は以下に記しました
https://platycerus.hatenablog.com/entry/2021/01/11/200941
9:ヒロ :

2023/09/13 (Wed) 22:50:10

#ksさん、ご無沙汰です。いろいろと遊ばれていますね!

スピーカの電流情報を正帰還しているので、スピーカインピーダンスの下がる低域付近のゲインがあがるような感じなんでしょうね。組み合わせるスピーカによってもかなり変わりそうです。
10:ks :

2023/09/14 (Thu) 15:43:45

ネルソンパスさんによると

F7 は非常にユニークなパワーアンプで、これまでのどの First Watt アンプよりも部品点数が少なく、非常に低い負の電圧フィードバックとわずかな正の電流フィードバックの非常に興味深いバランスを組み込んだ 2 段プッシュプル JFET/MOSFET トポロジーです。 これにより、スピーカーの反応性負荷を制御する驚くべき手段が得られます。

だそうです。


https://www.firstwatt.com/f7.html
11:Toshi :

2023/09/14 (Thu) 17:24:31

以前トラ技に、スピーカーは定電圧駆動を前提に設計されていると記載されてました。

https://toragi.cqpub.co.jp/wp-content/uploads/p096-1-1.pdf

しかしスピーカーのインピーダンスは周波数で大きく変化するため、アンプ側のインピーダンスを低くすることで周波数による電圧変化を抑えているのだと思っていましたが、違いますかね?
12:ヒロ :

2023/09/14 (Thu) 21:32:29

>アンプ側のインピーダンスを低くすることで周波数による電圧変化を抑えている

その通りだと思います。8Ωのフルレンジでも20kHzあたりになるとインピーダンスが30Ωになったりしますからね。でも、アンプ側のインピーダンスが1Ω程度と高かったとしても、スピーカの出力レベル変動は2dB程度です。これを大きいとみるか、小さいとみるか・・・。
13:こじはや :

2023/09/29 (Fri) 19:42:31

Youtubeでこの人のをよく見ています。
私のような素人には解りやすいです。
https://www.youtube.com/watch?v=jz-p6s5VO0o

DF測定方法
https://www.youtube.com/watch?v=EVKpmOqcYPw
14:ヒロ :

2023/09/29 (Fri) 22:38:21

最初の動画は、スピーカのインピーダンス特性に基づいてDF値による周波数特性の変化について解説したものですね。スピーカにもよりますが、DF値が低くなると低域と高域が強調され気味になるので心地よい音になるのかも。トランジスタアンプより真空管アンプの方が音がよいといわれる方はこのあたりに原因があるかもしれません。ということはトランジスタアンプでも抵抗を挿入したら真空管アンプの音になったりするのかな?

個人的にはDFによって、スピーカコーン紙の制動特性がどうなるかが気になるところです。制動特性なんて、大半がダンパーとエッジ、そしてコーン紙の空気抵抗に依存していて、ボイスコイルの逆起電力を抑えこめてもあまり影響はないのかなあ~と思ったりです。

15:nakazato :

2023/11/02 (Thu) 19:45:23

 「こじはや」さんが既に紹介されているかもしれませんが、こちらの方が、半導体アンプの出力に抵抗を挿入して真空管アンプ風の音を再現されています。

この方、結構面白いです。

https://www.youtube.com/watch?v=CtmenmurhRY&t=438s


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